子どもとの心をつないで笑顔で育てる、元教師が教えるイライラしない声掛けのコツ

自己紹介

17年間公立小学校の先生として勤務。10年以上、発達特性のある子どもたちと関わってきた経験を生かし『子どもも大人も自分らしく表現できる世界を作ること!』をミッションとして活動中。2022年よりオンライン×リアル家庭医教師「MANABI・マナビー」主宰。強制や指導ではなく「対話でじっくり関わること」を重視。誰もが持つ素晴らしい個性を活かし、子どもと保護者の笑顔が増える瞬間を大事にしている。

その他、親子の遊び場「原っぱ大学」、アイアン工房「PANZ FACTORY」など教員の枠を超えて大切な仲間と充実した毎日を送る。同年8月より、逗子オルタナティブスクールプロジェクトに参画。

詳しいさんちゃんのプロフィール

子どものこと分かってあげたい、でもついつい怒っちゃう

約束したはずのゲームの時間や、守ってっていると思っていたスマホの使用時間。おこさんと約束したはずなのに、何度も守れていないことがある。。。約束をしたことができない。。。
そんなとき、あなたはお子さんに対して何と声をかけますか?

本当は優しい言葉をかけたいけど、ついつい怒っちゃいませんか?

「いい加減にしなさい!」
「もう、約束やぶるからやらせない」
「本当にがっかりよ」
「なんど言えばわかるの?」
「なんで同じことを繰り返すの?」

ついつい言葉がきつくなってしまって...

お子さんを信じていたのに…なんで分かってくれないの…
そんな思いで胸がいっぱいになり、きつく叱るこったことが1度や2度はあるのではないでしょうか?正直に言います。僕はありました。

なぜなら、当時の僕の頭の中には「怒ることで、子どもは変わる」という思考パターンがありました。さらに怒鳴ったことへの自己嫌悪になることもよくありました...

もしあなたも僕と同じような思考パターンがあるとしたら、それはしょうがいないことだと思うんです。
なぜならお子さんとの関わり方については、だれにも習うことはないからです。
でも安心してくださいね。知らないことは、知ればいいだけです。

僕の経験から結論をお伝えするとお子さんが約束を守っていない時に怒鳴る、きつく叱るとほぼ逆効果になるのでオススメはしません。怒鳴ったことで約束を守るようになったとしても、一時的なことだけが多いです。

どうすればいいの?

怒鳴る・きつく叱る言葉から「気づかせる言葉かけに変える」ことが効果的です。

怒る・叱るよりも気づかせる言葉かけが有効な理由

どうして、怒鳴るよりも気づかせるほうがいいの?

3つ理由があります。

怒鳴る・きつく叱ることをしないほうがいい理由
  • 行動の改善よりも、怒られないように意識がむくようになる。
  • 信頼関係が崩れることが
  • 対話のきっかけをなくしてしまう

それでは、1つずつ見ていきましょう。

怒られないように意識が向くようになる

「怒られないように意識が向くようになる」について説明しますね。
子どもたちは怒られることで、なぜ怒られたか理由を知ります。そして次からは同じ失敗を繰り返さないようにしていきます。

僕は教員時代に4年生の子どもたちと、「どうしてルールを守ることが大切なのか?」というテーマで話し合いをしたことがあります。そこで子どもたちからは出た理由は、「迷惑になるから」、「気持ちよく生活できるから」といういけんでした。つまり他者との生活を豊かにするためにルールを守るという視点がありました。
一方で「パパとママが怒るから」、「怒られたくないから」といった「怒られるから止めておこう」という視点がありました。

ママやパパに、怒られたくないよね

子ども達の意見を聞いて感じたのは、一定数の子どもたちにとって行動を改善することは「怒られないようにするため」ということがルールを守るモチベーションになっていることでした。
怒られる続けることでルールを守る基準が「怒られるか、怒られないか」に意識が向くようになってしまっていると気が付きました。

自分の頭で考えなくることがあるんだ...

またHSC傾向の子ども達にとっても大きな声で怒鳴る、きつく叱ることは逆効果です。
たとえ自分が怒られていなくても人が怒られる場面や誰かが怒鳴っている様子に不安を感じることがあるからです。

信頼関係が崩れることがある 

僕が教員になったばかりの頃、「授業中はおしゃべりをしない」というルールをクラスの中で定着させようと必死でした。しかし僕の思い通りにいかない日々が続きイライラすることがありました。いまではその理由が簡単に分かります。。。。
その理由は子ども達にルールを守らせることばかりに意識が向きすぎていたことでした。

当時の僕はそこに気がつけず、「なんで言われたこと守れないのか」「どうしてルールを守れないのか」ばかりに意識がむいていました。そんなある日、僕は我慢の限界になりクラスの子ども達に怒鳴ることがあったんです。。。

クラスの子ども達は「やばい、、先生が怒っている。。」と僕の顔色を見ながら反省することがありました。一方で怒られたことが納得できない子どもがいて、僕に対して反発する子もいました。

力で抑えても、意味がないことを痛感しました

力でおさせるのは、違うよね...

今では反感したお子さんの気持ちがよく分かります。
なぜならそのお子さんなりの理由があるのに、僕が一方的にルールが守れていないことを決めつけて怒鳴るという手段をとったからです。また僕とそのお子さんとの信頼関係が築けていなかったのも原因でした。

ここで少しだけ、僕が中高校生の頃の話をさせてください。
僕は何度も中高生の頃になんども怒鳴られることがありました。
特に高校生だった頃、担任の先生に 怒鳴られることがよくありました。
「もちろんルールだから、守らないことは理解している…」でも気持ちと行動が一致しない時期でした。怒られるたびに「腹立つな!!」 と感情的になり、次第に話しかけられるのも嫌になっていました。

怒鳴ること、きつく叱ることは、自分の思いを強く相手に訴えることになります。
強引に自分の思いを相手に納得させる方法です。
お子さんとの間に信頼関係ができていないと関係が崩れてしましいます。なぜならお子さんからすると従わせられる印象が強く残るからです。

対話のきっかけをなくしてしまう。

3つめは、対話のきっかけをなくしてしまうからです。

怒鳴る、きつく叱ることは大切なことを、どうしても伝えたいという強い気持ちの表れです。しかし一方的に想いを伝えても、効果はほとんどありません。
むしろ逆効果になることがほとんど。そしてお互いを理解するための対話のきっかけを失ってしまいます。

話せないのは悲しいよね・・・

本当にそうだよね

親や教師が一方的に怒鳴ることやきつく叱ることは、お子さんとの信頼関係を崩しかねません。信頼関係がない人とは本当の自分の気持を伝えることは難しいですよね。そして一度信頼関係が崩れると、あらたに関係を築くまでに多くの時間が必要になります。以上から怒鳴るったり、きつく叱ることはオススメしません。

子どもたちに必要な力 

僕は関わる子ども達に対して、大切にしたいことがあります。
それはお子さんの持っている個性を、存分に発揮できる環境を無理なく作ること。

子どもたちは、環境でかわります

そのためには怒鳴られて自分を変えるのではなく、子どもたち自信が気がついて自分の行動を変えることだと思っています。しかし、子どもたちが自分に対して、気がつくことは以外に難しいんですね。なぜなら、振り返りの視点が「良い」、「悪い」、「できた」、「できなかった」という視点になりがちだからです。

親や教師はお子さんに対して、「良い」、「悪い」の結果だけでなくお子さんにとって大事な気付きとなる言葉かけが必要になります。だからこそ僕は怒鳴るやきつく叱るよりも、気づきが生まれるような対話を大切にしたいと思っています。

気づかせることが大切なんだね

本当はルールを守りたい。でも、できな気持ちがある

子どもたちは誰一人ルールや約束を守りたくない!!とは思っていないはずです。むしろ「ルールや約束を守りたい」という気持ちを持っています。

本当はルールを守りたいんだ。でも...

私も守りたいなぁ


しかしゲームの時間が伸びてしまったり、宿題をやり忘れてしまういます。ルールや約束を守れていないことは、本人がよく分かっています。守りたいけどできない「何か」が、あるという前提に立つと言葉かけが変わります。

このブログを読んでくださるあなたも、昔は子どもでしたよね。
子どもの時は夢中で何かに没頭することがあったと思います。
「もう、いい加減にやめなさい!」と親から言われた経験があるのではないでしょうか?

本当は続けたい。でも止めないとな...そんな気持ちに折り合いをつけながら「ルールを守る」ことの大切さを学び、経験を積み上げてきたと思います。なので本当は子どもの気持ちは分かるはずなんですよね。

しかし、いつしか子どもの頃の記憶は忘れてしまい、ルールを守れないことに対してイライラして怒鳴ってしまうことがあります。そして自己嫌悪になることも…
もしこのブログを見ているあなたが、僕と同じ用ように自分なんてダメだと思っていてもし「自分なんて。。」とあなた自身を責めてしまっても、これってしょうがないと思うんです。

なぜならおどんな言葉かけをするのか?どのように対話を積み重ねていくのか?
お子さんとの信頼関係を深めることについて習ったことがありませんよね。さらに教員や子どもに関わる仕事でもなければ、経験がすくないのも当然のことです。

具体的な言葉かけを紹介します! 

では具体的にはどんな言葉がけが、お子さんの心に響くのでしょうか?

それは気づかせる言葉かけです。

具体的な言葉かけの例
  • 「今は何をする時間だっけ?」
  • 「終わりの時間は、後何分だっけ?」
  • 「あと5分で、やめる時間だから後5分で終わりだね」
  • 「困っているみたいだね。何か手伝えることあるかな?」
  • 「今話しを聞いたほうがいい?それとも後の法が良いかな?』
  • 「何があったのか、聞かせてくれる?」
  • 「守れたら、どんな気持ちになりそう?」

気づかせる言葉かけは、お子さんの自信につながります。
なぜなら誰かに言われて取り組むと「ママに言われたから」、「先生が言った」からと行動の責任を他者に押しつけがちです。しかし自分で気がつくことで自分が主体となって行動するようになります。つまりお子さん自身が納得感を持って行動できるようになります。

行動を起こしたら「ありがとう」、「あなたの行動見て嬉しくなったよ」とポジティブなフィードバックをしていただけると子どもとの信頼関係も深まります。

やってよかった!という思いを積み上げたいですね。

それでも行動が変わらないときは、どうしたらいいですか?

気づかせる言葉をかけても、やめられないときのパターンを用意しておくと気持ちが楽になります。

僕はやめられないお子さんには「選択肢を与える」ことを意識しています。
例えば「もう終わりの時間だけど、今終える?それとも10分後かどっちがいい?」
「もう終わりの時間だけど、何分したら終わることできる?」

と伝えることが多いです。
ここでポイントなのはお子さんに選ばせることで、納得感を高めることです。
なぜならこれらの声掛けを通じて、子どもが自分で判断し行動できるように促すことを大切にしたいと思っているからです。

なかには選択肢を与えても止められなかったり、行動が変わりずらいお子さんもいます。
そんなお子さんには「僕にできることあるかな?」とお子さんの困り感に寄り添って、一緒に考えるようにしています。
良かったら参考にしてくださいねー。

いろいろ試しながら、チャレンジしていきましょー。

まとめ 

今日のまとめです。

お伝えしたこと
  • 子どもに気づかせる言葉かけの大切さ
  • 怒鳴る・きつく叱るだと子どもの心に届かない理由
  • 具体的な言葉かけの紹介

お子さんのことになると、怒鳴ってしまうこともあります。それはお子さんのことを大切に思っているから。そこには愛があるからだと思います。同じ愛なら、お子さんに届く伝え方で伝えたいですよね。
気づかせることで愛が伝わるとしたら、お子さんとの関係はさらに豊かなものになると思います。僕はそんな世界をつくっていきたなぁと思っています。
今日ご紹介した内容が少しでもお役にたてば嬉しいです!!

僕で良ければ相談に乗りますー。

LINEから「相談希望」とメッセージ下さいね。お待ちしています。

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さんちゃん、 先生やめて何しているの?

17年間の公務員から退職。 妻子ありなのに、なんでまた?

現在はコーチングの他にも『PANZ FACTORY』の工員
子ども達と山で泥んこまみれの『原っぱ大学』のスタッフ
子どもたちと焚き火を囲む『焚き火の時間』主宰として活動中

さんちゃんの詳しいプロフィール

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