元支援学級の先生が伝える、こだわりの強いお子さんが友達に「ごめんなさい」と言えないときの対応方法とは?

自己紹介

17年間公立小学校の先生として勤務。10年以上、発達特性のある子どもたちと関わってきた経験を生かし『子どもも大人も自分らしく表現できる世界を作ること!』をミッションとして活動中。2022年よりオンライン×リアル家庭医教師「MANABI・マナビー」主宰。強制や指導ではなく「対話でじっくり関わること」を重視。誰もが持つ素晴らしい個性を活かし、子どもと保護者の笑顔が増える瞬間を大事にしている。

その他、親子の遊び場「原っぱ大学」、アイアン工房「PANZ FACTORY」など教員の枠を超えて大切な仲間と充実した毎日を送る。同年8月より、逗子オルタナティブスクールプロジェクトに参画。

詳しいさんちゃんのプロフィール

友達関係に悩む子どもは多い

Ana KrachによるPixabayからの画像

学校生活で友達との関係に悩む子どもは多いですね。
学年が上がればその傾向は増えていっているように思います。

トラブルは少ないほうがいいかもね。でも学ぶことは多くあるよ。

友達とのトラブルを起こすことは誰にでも起こります。
トラブルを解決していく過程や「ごめんね」と友達に伝えることが、子どもを大きく成長させる場面をたくさん見てきました。
しかし発達に特性のあるお子さんの中には「ごめんね」ということに苦手さを感じる子もいます。

仲良くしたい気持ちはあるはずなんですけど・・・
どう対応したらいいのでしょうか?

こんな人に読んでほしい

・友達と仲良くできる方法を知りたい
・「ごめんね」を伝えられる方法を知りたい

ごめんなさいがいえない

学校は友達との関わり合いを学んでいる場なので、トラブルは起こります。
そんなとき「ごめんね」と言える子もいれば、そうでない子もいます。
僕が関わったお子さんは「ごめんね」を言うことに抵抗がある子でした。

僕の経験をお伝えしますね

小学生 男の子
ひろゆき君(仮名)

【困っていること】
・友達と仲良くしたいが、自分の思いを押し通してトラブルになりがち
・トラブルを起こしても「ごめんね」と伝えられない

僕がやてあげる

友達が大好きで困っている子がいるとそばに寄って「僕がやってあげる」と優しい行動を見せてくれていました。
その一方で思い通りにならないことがあると、他の子に対して手をあげたり言葉遣いがきつくなるこがありました。

友達と関わりたいんだよね

自分の思い通りにならないことが重なると、周りの子に対して帽子をとったりわざと机の上にある教科書を落とすことがありました。
周りの子に対して「俺のほうがすごいぞ!」「かかってこい」と挑発することもあり、トラブルになることがありました。

周りの子もビックリだね

うん。ビックリしていたよ

本当は仲良くしたい

ひろゆき君がクラスの中で癇癪を起こしたときは、様子をみながら落ち着ける場所に移動をしていました。

場面を変えると気持ちが落ち着くことが多くあったんだ

気持ちが落ちいてから彼の言い分をじっくりと聞きました。
対話することで何が嫌だったのか?を確認していきます。
そしてイラストなどを活用して原因を探り彼と対話を進めていきました。
すると彼の本音が少しずつ話してくれるようにっていきました。

本当は仲良くしたいんだ

少しずつ落ち着いてきたので、僕から彼にクラスの子の気持ちを伝えました。
クラスの子も仲良くしたいこと。
どうしたら友達とも仲良く過ごせるのか?一緒に考えていきました。

これからも仲良くしたい?

うん。「ごめん」を言うのは嫌だ

悪いことをした気持ちはある。
けれども「ごめんないさい」は言えない彼の気持ちはとても強いものでした。彼との対話の中で分かったのは謝ることを周りの友達に見られるのが「恥ずかしい」気持ちがあることでした。

そんな気持ちがあるんだね

「ごめんねの」気持ちを伝えるための提案

ひろゆき君は謝ることが「かっこ悪い」と思っていました。
そこで僕がしたことは「ごめんなさい」はかっこ悪いことではないことを彼と確認することをしました。

その他にも彼と「ごめんね」はなぜ必要なのか?
についても話し合いをしたんだ

話し合ったこと

・「ごめんね」はかっこ悪いことではない
・友達と仲良くなるための言葉
・気持ちを伝えることはいろんな方法があること
・「ごめんね」を言えないこともある
・友達を大切にすることは、自分を大切にすること

僕は彼に「気持ちの伝え方にはいろいろな方法がある」ことを知ってほしかったんです

無理やり謝らせても何も学びになりません。
むしろ「謝ればいいや」ということになりかねません。
僕は「ごめんね」を適当に伝えるなら、言わないほうがいいと思います。

いろんな方法をためしたなぁ。

僕は彼にいくつかの提案をしました。

気持ちを伝えるために提案したこと

・手紙にして伝えた
・折り紙でヒコーキにして「ごめんね」の気持ちを伝えた
・動画にとって伝えた
・ホワイトボードに書いて見せた
・パソコンで文字を打って伝えた
・イラストを書いて伝えた

「ごめんね」を言えるようになったんだ

いろいろ試しながら取り組みました。
気持ちを伝えられた後は彼に「よく頑張ったね!!」とねぎらいの言葉を伝えるようにしていました。
うまくいったものもあれば、そうでなかったものもありますしたね。
試行錯誤をしながら彼なりに気持ちを伝えるようになっていました。
クラスの友達もひろゆき君の変化を感じていました。

ひろゆき君、やさしくなったね

友達と遊ぶことも増えたんです!!嬉しかったな

よかったね

困っているのは子どもだけでなく親も同じ

保護者の方の話を聞くと、何かしらの悩みを持っています。
周りの友達に迷惑をかけているようなら、親としてすごく申し訳ないきもちでいっぱいになりますよね。

我が家も謝ることがあったな・・・

我が家も何度も謝ることがあったので、親としての申し訳ない気持がよく分かります。

「1人で解決しなくてはいけない」

そう思うことが多いとおもいます。
そんな時は1人で悩まないでくださいね。担任の先生にもお話をしていただければ相談に乗ってくれるはずです。

僕でよければ相談に乗りますね!
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さんちゃん、 先生やめて何しているの?

17年間の公務員から退職。 妻子ありなのに、なんでまた?

現在はコーチングの他にも『PANZ FACTORY』の工員
子ども達と山で泥んこまみれの『原っぱ大学』のスタッフ
子どもたちと焚き火を囲む『焚き火の時間』主宰として活動中

さんちゃんの詳しいプロフィール

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