黒板の字を書き写すのが苦手
もくじ

クラスの中には、字を書くことに苦手意識を持っているお子さんがいます。
こんな様子はありませんか?
・字が上手に書けない
・思った事が文章で表すのが苦手
・書くスピードが遅いなど
理由さまざまです。
今回は黒板の字を写すのが苦手なおとこの子のケースをお伝えしたいと思います
字をかくのが苦手な子もいるの?
けっこういるよ。
黒板の字を写すのが苦手なじゅん君(仮名)の例
黒板の字を写すのが苦手なんだ。
それは困ったね。一緒に良い方法を見つけようね
パパ ・ ママ
つくし君 (5年生)
じゅん君 (3年生)普通級に在籍
登場人物は仮名です。
じゅん君んは3年生の男のでした。とても活発なとこの子でクラスでもムードメーカー的な存在でした。字を書くことは、勉強する上で多くの時間を占めます。じゅん君にとってノートに黒板の字を書く時間は嫌で仕方がない様子でした。
- サッカーが得意
- 明るく友達も多い
- 体育係も積極的に取り組んでいる。
途中からどこを写せばいいのか、分からなくなるんだ。
どんな時に困るの?
途中からどこを写せばいいのか、分からなくなるんだ。
じゅん君との会話から「困っいること」がいくつか見えてきました。
こんな困りごともありました。
字を書くのが苦手といっても、それぞれの悩みがありお子さんによって困っていることは違います。
書くのがニガテ・・・
- 目で見たことや文字を覚えておくのが苦手。
- 漢字の点や形「へん」、「つくり」などの位置関係を捉えるのが苦手なことがあります。
- 細かい部分の「点」、「はね」などの細かいところに注意をむけることが苦手です。
お子さんによっては、なんど練習しても字がうまく書けなかったり間違えたりすることがあります。
そのため「サボっている」、「努力が足りない」と思われてしまうことがあります。
お子さんによっては学習障がいの可能性がありますし、注意されることが重なると「自己肯定感の低下」や「うつ」、「不登校」などの二次障がいつながることがあります。
ディスグラフィアは書字障害のことをさし、「読む」「書く」「聞く」「話す」「計算する」「推測する」のうち、文字を「書く」ことに困難がある学習障害(LD)です。
出典 先生のための教育辞典 EDUPEDIA より
お子さんに合った方法をみつけていですね
黒板を写すことのは、すごいことなんです
実は黒板を写すのは、すごいことなんですよ
なんで?
授業中に黒板に書いてあることを先生の話を聞きながら、「書き写す」ことはいろいろな作業を同時進行しています。
- 先生の指示を理解する
- 黒板にかかれている内容を確認
- ノートを開いて書く場所を確認
- 必要に応じて先生の「指示」を聞く
- 黒板に書かれている「内容」を書く、ノートに書いた内容に間違いがないかを確認
- 必要に応じて間違いを「修正」
- 1〜6を集中を維持して行う
こんなに多いの!?
黒板の字を写すことは、これだけの事を瞬時にしているわけです。
お子さんは、よく頑張っています!!
僕からのアドバイス
僕は苦手なところは、あっていいと思っています。むしろあるのが当然です。
苦手なところがあるからこそ「自分なりの学び方」を学んでいけばいいですよね。
苦手なことをガマンしてやるより、できないことは違う方法をためす。
助けてもらう方が気持ちも楽ですしね。
じゅん君にもそうあってほしいと思いアドバイスをしてきました。
どんなアドバイスしたの?
紹介していくねー
苦手なことに対して「正面」から取り組むのも一つのやり方です。
でも苦手なやり方で「自己肯定感」が下がってしまっては意味がありませんよね。
なので僕は違った方法で取り組むようにしました。じゅん君とは「対話」をしながらじゅん君なりの「やり方」を考えていこうね。とよく話し合いました。
学び方をみつけよね
書くのが遅いことに対しては、じゅん君の「書くスピード」を上げていく方法ではなく、書くことを違う手段で「補う」ように考えていきました。
そこでタブレットのカメラ機能をつかい黒板に書かれている内容を記録していきました。
書くことを減らして「考える」時間を多く持てるようになったことで、じゅん君は勉強に集中できる時間が増えました。
書かなくていいので、勉強に集中できる
漢字の書き間違えて「何度も書き直す」ことがあったじゅん君。「ノートに写すこと」と「漢字をきれいに、正しく書くこと」、「覚えること」を分けるようにしました。
負担を減らすために分からない漢字や、苦手な漢字は「ひらがな」でもOK!としました。
ひらがなでもOKになったか、よかったー
じゅん君を見ているいると、字を書く時に「マス目から出る」そして、「書き直す」ことが多くありあました。書き直すことでノートを書く作業が遅れていたので、ノートのマス目を大きくして取り組むようにしました。
マスメが大きいほうがイイね
僕にとっての勉強方法を見つけられた
その後はどうなの?
いい感じだよ
じゅん君に出会ったころは、字を書くことがハードルになりやる気が下がることが多くありましたが、自分なりの学び方を知ることで勉強にも集中できるようになりました。
じゅん君が「コツ」をつかんでノートを取ることが多くなってきました。
始めた頃は慣れない作業で「イライラ」もありましたが粘り強くん取り組み本人なりの学習スタイルを見つけていきました。
やりやすくなったよ
家族からの感想
じゅん君の頑張りを伝えることで、じゅん君は家でも褒められることに嬉しがっていました。
お父さんもじゅん君の成長を喜んでいました。
じゅんが家に帰ってくると「筆箱」の中をみるんです。
鉛筆の芯が「丸く」なっているのを見ると頑張っていることを感じます
ほんとだね
まとめ
こんな話をしたよー
お子さんによって、特性や個性はさまざまです。
「お子さんに合った」方法を試してくださいね〜!!
僕で良ければお話を聞かせてください。
友だち追加⇒「相談希望」とメッセージくださいね
お待ちしています

さんちゃん、 先生やめて何しているの?
17年間の公務員から退職。 妻子ありなのに、なんでまた?
現在はコーチングの他にも『PANZ FACTORY』の工員
子ども達と山で泥んこまみれの『原っぱ大学』のスタッフ
子どもたちと焚き火を囲む『焚き火の時間』主宰として活動中
さんちゃんの詳しいプロフィール
17年間公立小学校の先生として勤務。10年以上、発達特性のある子どもたちと関わってきた経験を生かし『子どもも大人も自分らしく表現できる世界を作ること!』をミッションとして活動中。2022年よりオンライン×リアル家庭医教師「MANABI・マナビー」主宰。強制や指導ではなく「対話でじっくり関わること」を重視。誰もが持つ素晴らしい個性を活かし、子どもと保護者の笑顔が増える瞬間を大事にしている。
その他、親子の遊び場「原っぱ大学」、アイアン工房「PANZ FACTORY」など教員の枠を超えて大切な仲間と充実した毎日を送る。同年8月より、逗子オルタナティブスクールプロジェクトに参画。
詳しいさんちゃんのプロフィール