小学校では先生の話を聞ける前提で勉強が進む
もくじ
小学生になると「先生の話を静かに聞く力」がとても求められるようになります!その理由は小学校が勉強をする場だからです。
そんなの当たり前だよ
一斉授業という言葉を聞いたことある??
なにそれ?
一斉授業(いっせいじゅぎょう)は、日本の公教育では最も一般的な授業の形態。教師がが一人で、大勢の児童・生徒・学生に対して授業をするというもの。一斉教授、一斉学習ともいう
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
1人の先生が大勢の子どもに授業をする方法です。
のび太くんやちびまる子ちゃんにでてくるクラスの風景だよ
同じ年齢で学年に分かれて行う一斉授業は100年以上前から始まっているんです。
さらに前はいろんな歳の子ども達が同じ場所で学んでたよ
寺子屋でしょ
よく知ってるね
一斉授業のメリット・デメリット
新しい学習指導要領では「アクティブ・ラーニング」の重要性を伝え、子ども達が自分から学ぶ姿勢を大切にすることが言われるようになりました。
学校現場では先生方も工夫をして一斉授業だけでなく、グループ学習やペア学習などいろいろな方法を取り入れてはいますが多くの時間は「一斉授業」が行われています。
一斉授業のメリット・デメリットを考えてみたよ
- 同世代の友達と学習できることで勉強に対しての意欲が保ちやすい
- 多様な考え意見に触れ多様な視点を持つことができる
- 同じ教育を一度に多くの子どもに伝えることができる
- 1人1人に応じた興味関心に応じた学習になりにくい
- 個別能力に応じた学習が難しい
- 授業のやり方によっては子ども達が「受け身」の授業になりやすい
深く考えていなかったな。
個別でサポートしたい。でも、勉強も進めないといけないし。。。
悩むところなんだよ。。。
聞いているけど、つい違うことが気になるんだよ
大多数の子どもは先生の話に意識を向けていますよね。発達に特性のある子どもは先生の話を聞こうと思っても、他に気になることがあると衝動を抑えにくいことがあります。その様子を見て他の子や先生から「ちゃんとしていない」、「怠けている」、「いつも聞いていない」と思われることがあります。
聞いているけど、つい違うことが気になるんだよ。
私は怒られている声にも「ドキドキ」しちゃうの。
怒られ続けると不登校などもにつながることも考えられます。だからこそ早めに対応が大切です。特性を知ることで苦手を減らすことができます。
子どもによっては特性のため『話を集中して聞きにくい』理由があるかもしれないんだよ。
話を聞けない理由があるんだね。
発達障がいの特徴と話を聞けない理由
発達障がいは脳の働きに違いがある状態です。子ども達は一生懸命に話を聞こうとしています。でも特性があることで集中して話が聞けなくなることがあるんです。
気になることがあって集中できないことがあるの
もどかしいね
発達障がいについての説明だよ
発達障害には、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症(ADHD)、学習症(学習障害)、チック症、吃音などが含まれます。これらは、生まれつき脳の働き方に違いがあるという点が共通しています。同じ障害名でも特性の現れ方が違ったり、いくつかの発達障害を併せ持ったりすることもあります。
厚生労働省より
脳の働きの違いなんだね
そうなんだよ。
親の育て方が悪い、子どもが悪いということではなく
「脳の働き方の違い」なんです。その違いを周りの支援者は知ることが大切だと僕は思っています。
気づいたら鉛筆の芯を見みてたの
僕が関わったお子さんの例を紹介しますね。
(内容は変更している箇所があるよ。)
・3年生の女の子
・明るくて活発なお子さん
・男の子とも鬼ごっこなどして遊ぶ
・気が散りやすい
元気いっぱいの子でした
「始めます」の号令を終えて5分経つと視線が黒板を見ていなかったんですね。よく見ると鉛筆の芯をじっと見ていました。教科書を指して「今ここだよ」と近寄って伝えるけど5分後には鉛筆の芯に気を取られていました。
黒板を見ていたんだけど、気づいたら鉛筆の芯を見てたの。。。
学校はいろいろな刺激があるよ
・教室の掲示物
・友達の声
・椅子を引きずる音
・給食室からの匂いなど
子どもたちはいろいろな刺激の中、学校で生活しています。刺激を受けやすい子にはつらい状況になることがあります。
友達の喋っている声が気になるんだ。。。
学校は特性のある子どもにとっては!気になることがくあるんだ。
特性のある子にとって学校で生活しているのはすごいことなんだね。
実はそうなんだよ。そこを分かってほしいなぁ
その子に応じた特性を理解してサポートすることの大切
僕も「話をききなさい!」と怒っていました。しかし支援教育に関わることで子どもへの見方が変わり環境を整備することが大切だと気がついたんです。
対話しながら環境を変えていくほうが、怒って子どもを変えるより
良いと僕は思うな。
お子さんによっては「話を聞けない」ことを話し合いながら解決しました。
「なにかいいアイデアあるかな?」
「一緒に考えてみない」
と対話をしながら解決をしていきました。初めたころは「分からない」というお子さんも話し合っていると良いアイデアを出すようになるんですよね。お子さん自身が考えたアイデア試し結果がでると自信にも繋がります。「苦手なことを理解して力を合わせる」ことを地道に繰り返すことで子ども達は変わっていきました。
『対話』しながら解決することは『生きる力』になるよね!
その通りなんだ
僕がした効果のあることを紹介します。
対話をしてお互いの理解し合うために僕なり工夫をしてきたことがあります。
試して効果のあった事を紹介します〜!
- 短く分けて話す
- イラストやカードに書く
- 見てほしい箇所を具体的にする。
「椅子に座って、教科書の120ページを開いてください。それから、ここのグラフできたついたことをノートにとります。」だと1つの会話に指示が3つ入っています。最後の「ノートを取りましょう。」しか分からないことがあります。
短く話すことが『コツ』です。
①「椅子に座ります。」
②「教科書の120ページを開きます。」
③「ノートを開きましょう」
伝えたい事を短くわけて話すことがコツです。
イラストやカード・文字に残します。
文字だけでなくイラストにしておくといいですよ。あとで、確認するにも便利です! 僕は、ホワイトボードをよく使います。100円ショップに売っているやつです。
「椅子に座って、教科書の120ページを開いてください。それから、ここのグラフで気がついたことをノートにとります。」
先生が教科書にあるグラフを見せて説明している場面です。特性のあお子さんからすると「ここのグラフ」が何について説明しているのか分かりづらいことがあります。
「このグラフ」と言われても、理解しづらいことがあります。 「この」とは?何をいっているの?」と考えているうちに、次の作業になるってしまいます。
見てほしい箇所を具体的に示す
①見てほしいページを開き、グラフを指を指します。
②「このグラフを見てね」と言葉で説明をします。
③ 具体的に教科書を見せます(確認のため)
お伝えしたやり方は家でも使えますよ!!僕もよく使っています
簡単にできることから始めるのがポイントです
家でもできそう!
他にも追記していきますね!
学校とも情報を共有する
最後に、我が子は発達障害かもしてない、話を聞けないとお悩みの養育者のと
学校とも情報を共有することをオススメします
先生の迷惑にならないかしら。。。
安心してください
大丈夫ですー
担任の先生は子どもたちに目配り気配りをしています。さらに保護者の方から情報があれば子どもの理解は深まります。むしろたくさん伝えてください。
保護者の方はみなさん本当に一生懸命に関わっています。だからこそ悩みや心配も大きいですよね。1人で悩まず学校や地域にある相談機関などに連絡してください。悩みは分かち合うほど、解決していきます。
僕も悩みを1人で抱えるときはすごく辛いですが、誰かに話すことで救われたことが何度もあります
僕もそう思うな
そうですね。1人で悩まず相談しますね。
僕も微力ながら実践して効果のある取り組みをお伝えしていきます。
僕で良ければ、相談のりますー!!
友だち追加⇒「相談希望」とメッセージくださいね
お待ちしています〜
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さんちゃん、 先生やめて何しているの?
17年間の公務員から退職。 妻子ありなのに、なんでまた?
現在はコーチングの他にも『PANZ FACTORY』の工員
子ども達と山で泥んこまみれの『原っぱ大学』のスタッフ
子どもたちと焚き火を囲む『焚き火の時間』主宰として活動中
さんちゃんの詳しいプロフィール
17年間公立小学校の先生として勤務。10年以上、発達特性のある子どもたちと関わってきた経験を生かし『子どもも大人も自分らしく表現できる世界を作ること!』をミッションとして活動中。2022年よりオンライン×リアル家庭医教師「MANABI・マナビー」主宰。強制や指導ではなく「対話でじっくり関わること」を重視。誰もが持つ素晴らしい個性を活かし、子どもと保護者の笑顔が増える瞬間を大事にしている。
その他、親子の遊び場「原っぱ大学」、アイアン工房「PANZ FACTORY」など教員の枠を超えて大切な仲間と充実した毎日を送る。同年8月より、逗子オルタナティブスクールプロジェクトに参画。
詳しいさんちゃんのプロフィール